これからの企業は「インナーブランディング」時代へ

かつてブランディングは「一部の企業のモノ」、今は?

今や日本の企業では当たり前になった「ブランディング」。

そもそも「ブランド」という言葉が聞こえだしたのは、
海外の高級ブランドが日本で展開をし始めたころからでしょうか。
「シャネル」「グッチ」「ルイヴィトン」・・・等々
高級ブランドのお店が、まだまだ限られた人だけのお店で
そのブランドのバッグやアクセサリーへの憧れというものが
どんどん日本中に広がって行ったバブル時代以降。

当時はまだ「ブランディング」という言葉まではありませんでしたが、
大手企業はいち早く取り入れており、自社のロゴや名刺、店舗、会社案内などなど、
しっかり戦略として考えていた企業はそれなりに沢山あった印象です。

現在はインターネットが主流の時代に入り、
HPなどwebで自社情報PRすることも当たり前になりました。
その結果、今は紙ツールからwebまでもが「ブランディング」だと認知されていますが、
実はこちらは全て「アウターブランディング」と呼ばれるものになります。

そもそも「ブランド」の語源は?

今や当たり前のように、企業だけではなくパーソナルでも使われている
「ブランド」の語源、ご存知でしょうか?

ブランドは、海外の放牧をする地域で「(牛に)焼き印を押す」という意味の
古ノルド語の‘brandr’が「brand」になったと言われています。
焼き印を押すことで、自分の家の牛と他の家の家の牛を間違えないようにした、
というところから元は始まったそうですが、どんどん
「あの焼き印の牛は肉が美味しい」
「あの焼き印の牛の乳から作ったチーズは美味しい」
と周りがその価値を認知するようになり、最終的にはそのロゴを見ると
そのブランド価値がわかるようになった、ということだそうです。

例えば・・・
「マクドナルド」と「モスバーバー」は、同じMのロゴが示されてます。
しかし、間違えてお店に入る人はほぼいないでしょう。
お子さん向けのハッピーセットなら「マクドナルド」ですし
シャキシャキレタスのバーガーがあるのは「モスバーガー」だというのは
皆さんが知っていますよね。

この「誰もがその企業イメージを認知する」まで行くと
ブランド活動、いわゆる「ブランディング」が上手く行っているということになります。

アウターブランディングとインナーブランディング

アウターブランディングとは、対お客様、対関わる企業様へ
自社の価値を知っていただくための活動です。
名刺やCMやHPなど、外に発信をしていくことで認知力を上げていきます。

ただし大事なのは、核となるものが明確に作られているかどうか?です。
ツールを作る前にまず「想いや、お客さまへの価値を言語化」をするところから
行わなくてはいけません。

例えば、企業のテーマカラーを考えたり、サイトデザインを考えたり。
こういったことは、企業の大小関わらず、1人でやっていてもできることです。
しかし、その企業にしかない商品を取り扱っているという訳でもない限り
見た目が立派なHPなのに企業の理念が伝わってこないという場合
うーん、競合他社も探してみようかな… となるのではないでしょうか?

さらに言うと、企業にとって一番のアウターブランディング活動、
それは、社員一人ひとりの行動です。
一人の担当者によって、会社やサービスごとマイナスイメージになる、
ということもありますからね。

では一方「インナーブランディング」とは何か?
それは社員に対し、自社のブランドへの意識・認知・活動に対して参画を促す取り組みです。

例えば、社内新聞や福利厚生でインナーブランディングをしているところもありますね。
実はこれは、その企業に「在籍している誇り」を感じるための取り組みです。
こういうことが、これからの「インナーブランディング」になります。

なぜかと言いますと、企業に属し終身雇用というスタイルが
今や当たり前ではなくなっており、「自分目線」を養っている社員が増えているからです。
働き方や福利厚生、給与でできることもありますが、
それ以上に大事なのが「その企業で働く意味」です。

企業が掲げるビジョン、企業がもたらす社会への影響、企業が描く世界。
そこに自分が関わっているという『誇り』は、大きなモチベーションになるはずです。

私が新入社員で入社した「サンリオ」は、
まだまだブランドという言葉も聞いたことがない頃から、
このインナーブランディングを、社員一人ひとりに落とし込んでいました。
最近はSNSでかつての同僚や同期にもお会いする機会が多いのですが、
皆その頃インプットされた企業の想いやStoryを忘れていない、と感じます。
それを軸とし一緒に働いていた間柄なので、
今でもとても共感し合うことができており、仲が良いのです。

人は様々な条件で「働くモチベーション」を持っていますが、
このインナーブランディングによってできた価値は
条件付きのモチベーションより遥かに行動を起こすと思います。

企業のStoryを話していますか?

企業にはそれぞれ想いがあり、歴史があり、創業から今までの歴史がございます。
そのような話を社員さんは皆さんご存知ですか?

その理解があって営業するのと、知らないで営業するのでは
かなりお客様への姿勢が違って見えます。

唯一無二のモノになるのは、何も商品やサービスだけではありません。
商品・サービスが良ければいい、そんなもの知らなくても、と思われるかもしれませんが、
同じような商品・サービスの場合は、やはり差が出ます。

AIが進もうと、担当者様とのやり取りなどがプラスの価値になる。
社員さんが自社の素晴らしさを体感し、自分の仕事に対して
「誇り」「やりがい」を感じてきたからこそ伝わるものがある、と思います。

企業名でも、ロゴの由来でも。
御社の社員一人ひとりに、浸透していますか?
今年入社の新入社員へ話していますか?

ちなみに私は、「サンリオ」の入社時にインプットされた内容は今でも覚えています。

「インナーブランディング」に取り組む、とは?

「ブランディング」は大手企業が取り組むもの、
特に「インナーブランディング」は尚更、大手企業がやること、と思っていませんか?

いえいえ、中小企業にも取り組んで行って欲しいのが「インナーブランディング」です。
まだ会社の規模感が大きくない頃だからこそできることも多いです。
特に、採用や定着などへの効果も見込まれます。

弊社でお手伝いしている例として・・・
「インナーブランディング」を進めていくために、先ず
今のブランディングの状況や、ブランドコンセプトなどを教えていただきます。
その後、取り組んでいらっしゃること、企業の課題感も教えていただき
「インナーブランディング」をすることで解決していけるように構想を考えます。

例えばある企業様では、パートさんが主力戦力でしたので
パートさんの声を拾える仕組みを入れて定期開催いたしました。
ある企業様では、そもそも「ブランド」の認識が曖昧だったと分かり
そこから自社のブランド価値は何か?を一緒に考えていく研修を行いました。
他にも、様々な施策を考え実践されています。

これからは企業は、社員の能力を更に引き出し、引き上げる取り組みが
益々求められると思います。
是非一度、お気軽にご相談くださいませ。

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